仲田慎吾は水引の様々な可能性を追求し、自然・音・時間・境界などを水引の色彩や形態によって思考することをテーマとしています。
社会的な存在である水引を、一つの純粋なマテリアルと捉え直し、未知のものから文化へと昇華していく試みをしています。
出身地である長野県飯田市の伝統産業である水引を、独自の貼り水引技法により美術作品を制作しています。その行為は幼少期より馴染みのある素材である水引について、良いとも悪いとも言い切れない複雑な感情と、一般的に評価される表層的な側面とともに思考しつづけることで、未来的であり普遍性のある根源的なルーツに寄り沿う表現活動をしています。